BOLG

ブログ

2023 09.22

住宅ローンと車のローンはどっちが先?

住宅検討をするタイミングで車を新調しようと考えていませんか?
家族数が増えたから。新しい家に住むタイミングで車も心機一転買い替えをしたいと考える方が多いようです。
しかし、住宅も車も人生の中で大きな買い物です。「全額キャッシュで」と言えたらよいですが、まとまったお金が手元にない。または将来のために貯金をしておきたい。といった理由から多くの方がローンを組むことを検討されています。
ここでは、住宅ローンと車のローンの併用ができるのか、すでにどちらかのローンを組んでいた場合の注意すべき点などをご紹介いたします。

住宅ローンと車のローンは同時に組める?

結論からお伝えすると、住宅ローンと車のローンは条件を満たせば併用が可能です。
しかし、併用する場合にはいくつかの注意点があります。もうすでに知っている方がほとんどだとは思いますが、ローンを組む場合はまずローンの借入先である金融機関の審査を受ける必要があります。そのため金融機関は、きちんと返済できるかどうかを返済負担率という基準をもとに審査を行います。

※返済負担率・・・年収に対する年間のローン返済総額の割合のこと。
金融機関は「返済負担率」に上限を定めています。それは、債務者が年収に対して一定以上のローンを組めないようにするためです。そのため、上限を超えてローンを組むことができません。※返済負担率の基準は金融機関によって異なります。

返済負担率は、以下の計算式で算出できます。

返済負担率(%)=年間のローン返済総額÷年収×100

そのため、この返済負担率を超えない範囲であれば住宅ローンと車のローンを併用してOK
地方銀行の場合、返済負担率の上限は以下のように定めています。

年収400万円未満400万円以上
返済負担率年収額の30%以下年収額の35%以下

例えば、年収500万円の場合だと、年間のローン返済総額は175万円(月々約14万5千円)となります。
なお、年間返済総額は、住宅ローンや車のローンだけでなく、教育ローンやカードローンなどの借り入れがある場合はそれらも含めて計算します。

では、ローンがあると他のローンは組めなくなってしまうのでしょうか?次の項目で詳しく見ていきましょう!

ローンはいくらまで借りることができる?

返済負担額を計算してみよう


住宅購入時に住宅ローンを検討されている人の中には、現在車のローンを返済中という人も多いのではないでしょうか。
また、すでに住宅ローンを組んでいる方で、これから車を購入するためにローンを組みたいと考えられている方もいらっしゃると思います。

その他にも教育ローンやカードローンなどすでに他のローンを組んでいる場合は、あといくらまでローンが借りられるか先ほどの計算式で計算をすることができます。前の章でお伝えした通り、返済負担率以内であれば、ローンを組むことができます。
しかし、総返済負担額を超えての借り入れが難しいため、負担額内に収まる金額までしかローンを組むことができません。
それでは、ローンがある状態で別のローンを組むとどのくらい影響を受けるのか見てみましょう。

年収500万円で、住宅ローン(返済期間:35年)(金利:0.975%)を組みたいと考えた場合、現在ローンがあるかないかで下記のようにローンを借りられる額が変動します。

車のローン(毎月の返済額)0円5万円8万円
借入可能額4,704万円3,091万円2,123万円
住宅ローン(毎月の返済額)14万5千円9万5千円6万5千円

このように、車のローンの返済の有無が、住宅ローンの借入可能額にも大きく影響する場合があります。毎月の車のローン返済があるかないかで、住宅ローンの借入額が1700万円以上も差があることが分かります。
そのため、これから3500万円の住宅を購入しようと考えた時に、年収500万円で車のローンを毎月5万円支払っていた場合は、409万円を自己資金で賄わなければいけません。

上記は、車のローン以外に借入れがある場合も同様です。そのため今後何かしらのローンを組むことを検討する場合は、現在と将来の希望の両方を考慮してローンを組むことを考えなければいけません。

現在ローンがある場合の注意点

返済負担額までを借り入れることが可能なことは分かりました。ここからは、ローンを併用する際の注意点について解説していきます。
例えば、年収400万円で毎月3万円の自動車ローンを返済している(他に借入れはなし)場合では、住宅ローンの借入可能額は2,258万円になります。
しかし、土地代や原材料費が高騰している昨今、住宅は3,000万円超えが多数存在します。

前の章で見たように、車もローンの返済が残っていると住宅ローンの借入可能額に影響し、希望する借入額を借りられない場合があります。
住宅購入のために自己資金を突然何百万円と準備することは容易ではありませんよね。

そのため可能なら、住宅ローンの申込前に車のローンを完済しておくと、その分住宅検討の幅が広がります。
一般的に、車のローンより住宅ローンの方が金利は低くなっています。また、住宅ローン控除のような税制優遇措置は車のローンにはありません。もし車のローンがある状態で住宅ローンをお考えの場合は、住宅ローンの頭金として現金を用意するよりも車のローンをその現金で一括返済した方が金利が安くお得に購入ができるでしょう。

ただし、購入する住宅の価格や借入金額、返済期間、自動車ローンの残高などによって、条件が変わる可能性ありますので、事前に金融機関の担当者に相談をしてしっかり計画を立てるようにしましょう。

まとめ

住宅ローンと車のローン併用して使うことはできることが分かりました。しかし、併用にも注意点がありますので、しっかりと将来について家族で話し合う必要があります。どちらを先に購入したいのか。いくらのものを購入したいのか。家族でしっかり考えてライフプランの計画を立てましょう。

住宅検討を始められた方 ▶ 初めての不動産購入

住宅購入時の税金について➀ ▶ 不動産取得税って何?

住宅購入時の税金について② ▶ 固定資産税はいくら?